社労士試験に1度不合格になった人は、2年目の受験で大きなアドバンテージを持っています。すでに一度、全科目を学習し、本試験も経験しているからです。
一方で、1年目と同じ教材を同じ方法で繰り返すだけでは、合格に届かないケースもあります。
社労士試験に何度も落ちた筆者の経験で言うと、2年目に重要なのは「勉強量を増やすこと」だけではなく、1年目の不合格原因を特定し、得点につながる学習へ切り替えることです。
この記事では、社労士2年目の受験生が取り組みたい勉強法を、1年目の敗因分析、アウトプット、選択式対策、法改正・白書、模試、独学と通信講座の選び方、年間スケジュールまで詳しく解説します。
1. 2年目の合格可能性を高める敗因分析とマインドセット
2年目のスタートで最初に行いたいのが、1年目の敗因分析です。社労士試験では、単純に「勉強時間が足りなかった」だけが不合格の原因とは限りません。
例えば、
- 択一式の総得点が不足していた
- 特定科目で基準点を下回った
- 選択式で足切りになった
- 法改正・白書対策が不足していた
- 過去問は解けるのに初見問題に対応できなかった
- 試験直前に全科目を復習しきれなかった
など、原因は人によって異なり、原因ごとに2年目の勉強法は変わります。
1-1 1年目の「惜しかった」は危険!自分の失敗パターンを知る
「あと数点で合格だった」という人ほど、2年目に注意が必要です。
例えば、1年目の択一式が41点だった場合、「あと1点だから、去年と同じ勉強を少し増やせばいい」と考えてしまうことがあります。
しかし、本試験の合格基準は下記のように毎年一定ではありません。
| 年度 | 選択式総得点基準 | 択一式総得点基準 |
| 令和3年度 | 24点 | 45点 |
| 令和4年度 | 27点 | 44点 |
| 令和5年度 | 26点 | 45点 |
| 令和6年度 | 25点 | 44点 |
| 令和7年度 | 22点 | 42点 |
※いずれも科目ごとの基準点が別に設定されています。
つまり、2年目は「前年の合格点を超える」のではなく、多少の基準点変動があっても安定して合格圏に入れる実力を作ることが重要です。
1-2 2年目合格者の成功例
アガルートが公開している2年目合格者の体験談では、1年目と同じ学習方法を続けながらも、2年目は視聴速度を上げ、さらにテキストの読み込みを追加したという例があります。
つまり、2年目は「全部やり直す」のではなく、1年目の経験を使って学習効率を高めるという考え方が有効です。
1-3 ありがちな間違い
「1年目に使った教材だから、2年目もそのまま使えばいい」と考えることです。
社労士試験では法改正があります。1年前の教材をメイン教材として使い続けるのではなく、最新年度の教材・法改正情報を確認してください。
1-4 2年目受験生が陥りがちな3つの罠(マンネリ・法改正放置・独断)
2年目は知識がある分、勉強が楽になるとは限りません。むしろ、「知っているつもり」が増えることが大きなリスクになります。
罠1:マンネリ化
テキストを読んでいると、「これは知っている」と感じる場面が増えます。
しかし、社労士試験で重要なのは「見たことがある」ことではなく、問題文を読んだ瞬間に正誤を判断できるレベルまで知識を定着させることです。
罠2:法改正を後回しにする
1年目に覚えた数字や制度が、2年目には変わっている可能性があります。特に社会保険・労働関係法令は改正が多いため、最新情報への更新は必須です。
罠3:自己流に固執する
1年間勉強した経験があると、「自分にはこの方法が合っている」と考えやすくなります。
もちろん、自分に合った勉強法を継続することは重要です。ただし、1年目と同じ方法で不合格になったのであれば、何らかの修正が必要です。
経験があるからこそ、必要な部分だけ勉強法を変える。
これが2年目の基本的な考え方です。
1-5 ありがちな間違い
「去年使ったテキストだから内容を覚えている」と考え、同じ教材を最初から読み直す方法です。
2年目は、すべてを最初からやり直す必要はありません。
弱点を発見するために問題を解き、分からない部分だけテキストに戻る。
この順番に変えるだけでも、学習効率は大きく変わります。
2. 社労士2年目合格を目指す5つの勉強法
2年目は、1年目よりも「知識を増やすこと」より「知識を使える状態にすること」を重視しましょう。
もちろん基礎知識が抜けている部分はテキストや講義で補います。しかし、すでに一度全範囲を学習した人が、最初から最後まで講義を聞き直すだけでは効率が良くありません。
特におすすめしたいのが、
問題を解く → 間違える → 原因を確認する → テキストに戻る → もう一度解く
というサイクルです。
2-1 テキストの流し読み卒業!アウトプット中心の学習へ
2年目は、過去問・答練・予想問題などのアウトプットに多くの時間を使いましょう。目安としては、学習時間の6~8割程度を問題演習に充てる方法が考えられます。
ただし、これは全員に当てはまる絶対的な数字ではありません。1年目の択一式得点が低い人や、特定科目の理解が不十分な人は、インプットの割合を増やす必要があります。
ポイントは「アウトプット8割」という数字そのものではなく、問題演習を起点に弱点を発見することです。
たとえば過去問で、
「正解したけれど、他の選択肢がなぜ間違いなのか説明できない」
という状態なら、まだ十分な理解とはいえません。そこでテキストに戻り、該当箇所を確認します。
これがいわゆる「逆引き学習」です。
2年目合格者の成功例
アガルートの合格体験記では、過去問で間違えたポイントをテキストに戻って確認する方法を繰り返した受験生が紹介されています。
また、別の合格者は1年間で全科目の過去問を4周し、2回以上間違えたポイントを重点的に解く方法を実践しています。
2年目は、すべてを均等に勉強するのではなく、間違えたところに時間を集中させることが重要です。
ありがちな間違い
「過去問の答えを覚えてしまったから、過去問は卒業する」という判断です。
答えを覚えただけでは不十分ですが、過去問は本試験で問われる論点を確認する重要な教材です。
答えだけでなく、なぜ正しいのか・なぜ他の選択肢が間違いなのかまで確認してください。
2-2 最新情報をアップデート!法改正・白書対策は完全刷新する
2年目の受験生が特に注意したいのが、法改正です。
1年目の知識があることは大きな武器ですが、前年の知識がそのまま翌年も正しいとは限りません。
そのため、
- 最新テキスト
- 法改正まとめ
- 白書・統計対策
- 一般常識対策
- 最新の答練・模試
などを活用して、情報を更新する必要があります。
特に法改正は、「去年覚えた内容」と「今年の内容」が頭の中で混ざることがあります。
そこで、古い知識を消そうとするのではなく、
旧制度 → 新制度
という形で変更点を比較すると整理しやすくなります。
2年目受験生の失敗例
1年目のテキストに付箋を大量に貼り、そのまま2年目も使い続けるのは避けたいところです。
1年前の情報と最新情報が混ざると、かえって混乱することがあります。メイン教材は最新年度のものに更新し、前年の教材は補助的に使うほうが安全です。
2-3「選択式」の足切りを回避する目的条文・主要用語の暗記術
社労士試験の2年目対策では、選択式対策を後回しにしないことが重要です。
選択式は40点満点ですが、総得点だけでなく科目ごとの基準点があります。近年も年度によって補正科目が設定されているため、「選択式で何点取れば大丈夫」と固定的に考えるのは適切ではありません。
特に次のような事項は、選択式対策として整理しておきたいポイントです。
- 法律の目的条文
- 重要な定義
- 制度の主体
- 給付の要件
- 支給期間
- 金額・率
- 年齢
- 届出・申請期限
- 条文中の重要用語
ただ暗記するだけではなく、「誰が」「いつ」「どのような場合に」「何をするのか」をセットで覚えると、選択式にも択一式にも応用しやすくなります。
ありがちな間違い
選択式対策を試験直前の1~2か月だけに集中させることです。
選択式は「知らなければ解けない」問題が出ることもあるため、直前期だけで対応するのはリスクがあります。
毎日の学習の最後に5~10分程度、目的条文や重要語句を確認するだけでも、長期的な定着につながります。
2-4 模試は2~3回受験!弱点補強と時間配分をシミュレーションする
2年目は、できれば大手予備校などの模擬試験を複数回受験しましょう。ちなみに私は、大原・TAC・LECの3校を受けていました。
模試の目的は、単に合格判定を見ることではありません。
重要なのは、
- 時間配分
- 問題を解く順番
- 見直し時間
- 苦手科目
- 読解に時間がかかる問題
- ケアレスミス
- 選択式の時間配分
などを本番前に確認することです。
模試を受験したら、点数よりも「本来取れる問題を落としていないか」を確認してください。難問を落としたことよりも、基本問題を落としたことのほうが改善優先度は高いからです。
ありがちな失敗
模試でC判定やD判定が出て、「今年も無理だ」と勉強量を落としてしまうケースです。
模試は本試験そのものではありません。
「模試で何点だったか」より「本試験までに何を修正するか」に注目してください。
2-5 科目ごとの「横断学習」で知識の混同を防ぐ
2年目になると、個別科目の知識は増えてきます。一方で、「似た制度が頭の中で混ざる」という新しい問題が起きます。
例えば、
- 労基法と労災保険法
- 雇用保険法と労災保険法
- 健康保険法と厚生年金保険法
- 国民年金法と厚生年金保険法
などです。
そこで効果的なのが横断学習です。
例えば「給付」「保険料」「適用」「年齢」「期間」など、同じテーマを複数科目で比較します。
| 比較テーマ | 横断整理する例 |
| 適用 | 健保・厚年・雇用・労災 |
| 年齢 | 国年・厚年・健保・雇用 |
| 給付 | 労災・雇用・健保 |
| 保険料 | 労保・健保・厚年・国年 |
| 届出・手続 | 各法律の期限・提出先 |
2年目受験生のありがちな間違い
「科目別に勉強しているから、横断整理は必要ない」と考えることです。
本試験では科目ごとの知識を単純に聞かれるだけではなく、似た制度を混同させるような選択肢も出てきます。
2年目は、科目を縦に深掘りするだけでなく、横につなげる学習も取り入れましょう。
最初は、
「似ているけれど違うところ」
だけを比較してください。
例えば、「支給要件は似ているが期間が違う」「年齢要件が違う」といった差分に注目すると、知識が整理されやすくなります。
3. 社労士2年目は「通信講座・予備校」か「独学」か?
2年目になると、資格予備校か通信講座、それとも独学かで悩む人も多いでしょう。結論からいうと、1年目の成績と不合格原因によって判断するのがおすすめです。
例えば、1年目に勉強方法が確立できず、法改正や白書対策も十分にできなかった人なら、2年目は中上級講座を利用することで学習の無駄を減らせる可能性があります。
一方、学習計画を自分で立てられ、最新情報も自分で管理できる人なら、独学でも十分に挑戦できます。
3-1 独学が向いている人・失敗する人の特徴
- 1年目に全科目を一通り学習できた
- 自分の弱点を客観的に分析できる
- 最新テキストを用意できる
- 法改正・白書対策の情報収集ができる
- 学習スケジュールを自分で管理できる
- 問題演習中心の学習に移行できる
3-2 通信講座や予備校の利用が向いている人
- 独学だと1年目と同じ勉強法を繰り返しそう
- 法改正情報を自分で整理するのが苦手
- 選択式対策が不十分だった
- 模試や答練を十分に受けられなかった
- 勉強計画を立てても実行できない
- 1年目の敗因が自分で分析できない
なお、「択一式○点以上なら独学」というように、点数だけで判断するのはおすすめしません。
合格基準は年度によって変わるため、点数+不合格原因+自己管理能力で判断しましょう。
2年目受験生のありがちな間違い
「1年目より知識があるから、今年は独学でも大丈夫」と考えてしまうことです。2年目の問題は知識量だけでなく、学習の質と最新情報への対応が問われます。
1年目の勉強法で合格できなかったのであれば、同じ方法をそのまま続ける前に改善点を探しましょう。
3-3 通信講座・予備校の「中上級コース」を活用するメリット
2年目の受験生にとって、中上級講座の大きなメリットは、基礎をすべてゼロからやり直すのではなく、合格に必要な部分へ学習時間を集中させやすいことです。
講座によって内容は異なりますが、一般的には、
- 過去問・答練
- 法改正
- 白書・統計
- 選択式対策
- 横断整理
- 模擬試験
- 最新の試験情報
- 学習スケジュール
などをまとめて管理できます。
特に勤務しながら受験する人の場合、「自分で情報を集める時間を削減できること」は大きなメリットです。
ただし、通信講座を使えば合格できるという意味ではありません。
講座は「勉強を代わりにやってくれるもの」ではなく、学習の方向性を間違えにくくするためのツールと考えましょう。
専門家コメント
社労士試験の勉強時間について、TACは800~1,000時間程度を一つの目安として紹介しています。アガルートも一般的な目安として600~1,000時間を示しています。
ただし、これは「全受験生が必要とする平均時間」ではありません。
厚生労働省や全国社会保険労務士会連合会が、社労士試験合格者の平均勉強時間を公式統計として公表しているわけではないため、800時間や1,000時間を絶対的な基準として考えないことが重要です。
アガルートが令和7年度合格者87人を対象に実施した自社アンケートでは、1,400~2,000時間未満が18.4%、2,000時間以上が44.8%など、長期間・長時間学習した合格者も多く見られます。これは同社講座利用者を対象とした調査であり、社労士合格者全体の平均ではありません。
したがって、2年目は「あと1,000時間やる」と一律に決めるより、1年目の学習時間と成績を基準に、必要な学習量を逆算するほうが合理的です。
1年目の学習資産を活用し、弱点補強と演習に時間を振り分けましょう。
3-4 2年目に通信講座を選ぶときのチェックポイント
- 中上級・経験者向けコースがあるか
- 法改正対策が含まれているか
- 白書・統計対策があるか
- 選択式対策があるか
- 答練・模試が含まれるか
- 質問制度があるか
- スマートフォンで学習できるか
- 受講期限は十分か
- 基礎講義が不要な人向けのコースがあるか
3-5 2年目におすすめの通信講座
通信ではアガルート、通学では資格の大原やLECなどが、中上級・経験者向けコースを開講しています。
4. 合格から逆算する「社労士2年目」の年間スケジュール
2年目の学習では、年間スケジュールを最初に作っておくことをおすすめします。
ただし、試験日は年度によって異なるため、「10月~8月」という時期を目安にし、実際の試験日から逆算して調整してください。
基本的には本試験から逆算して、
秋~冬:弱点補強
春:応用・法改正
直前期:本番対応
という流れになります。
4-1【秋〜冬】弱点補強と全科目のベース再構築(10月〜2月)
本試験終了直後は、1年目の記憶が比較的残っています。
この時期にやるべきなのは、すぐに新しい教材を大量に買うことではありません。
まず、
- 本試験の自己採点
- 科目別得点の確認
- 不合格原因の分析
- 苦手科目の特定
- 翌年度の教材選定
を行います。
そのうえで、10月~2月は苦手科目を重点的に補強しながら、全科目の過去問を回していきます。
学習の目安
- 平日:1~2時間
- 休日:3~5時間
- 週単位で学習時間を管理
- 苦手科目に時間を多めに配分
ただし、仕事や家庭の状況によって必要時間は異なります。
2年目合格者の学習例
アガルートの合格者には、学習計画を月・週・日単位で設定し、過去問を繰り返した結果、最終的に16周取り組んだという例があります。
もちろん、16周すれば合格できるという意味ではありません。
重要なのは、自分の理解度に応じて学習サイクルを改善し続けたことです。
この時期に注意したいこと
本試験後に燃え尽きて、年末までほとんど勉強しないことです。
1~2か月程度休むこと自体は問題ありません。
ただし、完全に学習を止めると、翌年に再び基礎からやり直すことになりかねません。
本格的な学習を再開する前でも、目的条文や過去問を少しずつ触っておくと、学習再開がスムーズになります。
4-2【春】応用力強化と法改正・白書対策(3月〜5月)
春からは、問題演習の量を増やしていきます。
この時期は、
- 過去問
- 答練
- 予想問題
- 横断整理
- 法改正
- 白書・統計
- 選択式問題
を組み合わせます。
特に法改正は、「覚えたつもり」で終わらせず、過去の制度との違いまで確認してください。
たとえば、
「改正前はどうだったか」
「改正後はどうなったか」
「いつから適用されるか」
まで確認すると、択一式のひっかけにも対応しやすくなります。
ありがちな間違い
春になっても「まだ基礎が不安だから」と、講義やテキストの読み込みばかり続けることです。
もちろん基礎が不十分なら戻る必要があります。
しかし、2年目は問題演習によって基礎の穴を発見し、必要な部分だけ戻るほうが効率的です。
4-3【直前期】模試・選択式対策と全範囲の超高速周回(6月〜8月)
直前期は、新しい教材を増やす時期ではありません。
これまで学習した内容を、試験当日に取り出せる状態に仕上げます。
具体的には、
- 模試
- 選択式対策
- 法改正
- 白書・統計
- 苦手科目
- 間違えた過去問
- 数字・期間・年齢
- 目的条文
- 横断整理
を繰り返します。
この時期におすすめなのが「高速周回」です。
1冊のテキストを何日もかけて読むのではなく、重要部分を短時間で確認し、何度も触れる方法です。
直前期のありがちな失敗
直前期になって新しい問題集や教材を大量に購入することです。直前期に教材を増やすと、復習すべき範囲が広がり、かえって知識が分散するリスクがあります。
直前期は、
新しい知識を増やすより、これまで学んだ知識を確実に得点できる状態にする
ことを優先しましょう。
5. 社労士2年目の1週間の勉強スケジュール例
働きながら2年目を目指す場合、毎日まとまった時間を確保するのは簡単ではありません。
そこで、平日と休日で学習内容を分けます。
| 曜日 | 学習内容の例 |
| 月 | 過去問・間違い直し |
| 火 | 法律科目の問題演習 |
| 水 | 選択式・目的条文 |
| 木 | 過去問・答練 |
| 金 | 法改正・数字暗記 |
| 土 | まとまった演習+復習 |
| 日 | 模試・答練・1週間の総復習 |
重要なのは、毎日同じ時間を確保することではありません。
「平日は短時間でも毎日触れる」「休日にまとまった演習をする」
という形を作ることです。
5-1 スキマ時間は暗記系に使う
通勤時間などのスキマ時間には、
- 目的条文
- 数字
- 年齢
- 期間
- 一問一答
- 選択式問題
などを割り当てると効率的です。
まとまった時間は、過去問や答練など集中力が必要な学習に使いましょう。
6. 社労士2年目に必要な勉強時間はどれくらい?
「2年目は何時間勉強すれば合格できますか?」という疑問は多いですが、2年目について一律の必要時間を示す公的な基準はありません。
TACは社労士試験について、初学者の総学習時間の例として約800時間を示しています。また、一般的な学習時間として800~1,000時間という目安も紹介しています。
しかし、2年目受験生はスタート地点が人によって大きく違います。
例えば、
1年目に700時間勉強して択一式40点だった人
と、
1年目に500時間勉強して択一式25点だった人
では、2年目に必要な学習量は同じではありません。
したがって、2年目は「あと何時間やるか」より、
「合格に必要な点数と現在の点数との差を、どの学習で埋めるか」
で考えるのがおすすめです。
7. 自分の実力に合った「2年目の学習スタイル」を見つけよう!
2年目の学習方法は、大きく分けると「独学」と「通信講座」「資格予備校」の3つがあります。
1年目の成績が比較的良く、自分の弱点を把握できている人なら、最新のテキストと問題集を使って独学する方法もあります。
一方、
- 1年目と同じ勉強法では不安
- 法改正や白書対策が不安
- 効率よく弱点を補強したい
- 選択式の対策が苦手
- 自分だけでは学習計画を立てにくい
という人は、再受験者向けの中上級講座を検討する価値があります。
特に中上級コースは、基礎知識を持っている再受験生が、演習・法改正・応用力強化に重点を置いて学びやすい点がメリットです。
2年目は「全部やり直す」のではなく、「足りなかった部分を埋める」1年です。
まずは1年目の成績と学習記録を見直し、自分に必要な学習スタイルから決めていきましょう。
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8. まとめ:社労士2年目は「失敗分析」と「アウトプット」が合格への近道
社労士2年目の受験生は、初学者よりも有利なスタートラインに立っています。
すでに一度、本試験を経験しているからです。
しかし、その経験を生かすには、1年目と同じ勉強を繰り返すのではなく、不合格になった原因を明確にすることが重要です。
2年目の勉強法をまとめると、次のようになります。
- 1年目の成績を科目別に分析する
- 不合格原因を「知識・演習・時間・選択式」などに分類する
- アウトプット中心の学習に切り替える
- 間違えた問題からテキストへ逆引きする
- 最新の法改正・白書・統計を学ぶ
- 選択式の足切り対策を早い時期から行う
- 横断整理で似た制度を比較する
- 模試で本番の時間配分を確認する
- 必要に応じて通信講座・予備校の中上級コースを利用する
1年目の受験経験は、決して無駄ではありません。
2年目は、1年目の失敗を無駄にするのではなく、合格するための材料として活用できる年です。
本試験で時間が足りなかったこと、選択式で焦ったこと、苦手科目で失点したこと、
それらすべてが2年目の学習材料になります。
「不合格だった」という結果だけを見るのではなく、
「去年は何が足りなかったのか」を正しく分析し、その部分を重点的に改善すること。
これが、2年目の社労士試験対策で最も重要なポイントです。
注意事項・出典について
本記事の合格基準・試験制度に関する情報は、社会保険労務士試験オフィシャルサイトおよび厚生労働省の公表資料を基にしています。合格基準は年度によって変更されるため、受験年度の最新情報は必ず公式発表を確認してください。
また、800~1,000時間などの学習時間は、TAC・大原などの資格学校が示している一般的な目安であり、すべての受験生に当てはまるものではありません。